2021/12/24の面白かった日記

先日ちょっと面白いことがあった。

修学旅行に行ったのだが、初日からたくさんの仕事があり、疲れ切った状態で到着したホテルですぐに寝てしまった。 ゆっくり休む暇もなく次の日になったかと思えば、その日も走り回っていた。 ようやく4日目にはしっかりと休養を取ることができて、朝ベッドから起きるとだいぶ爽快な気分だった。 今日はゆっくりできるということで、すぐにシャワーに向かった。

バスルームに入ると、水滴一つないきれいな浴室となっており、関心させられた。 「ほー、いいねー」と思いつつ、いったんベッドルームに戻ってきて、そこで唐突に違和感を感じた。

これまで3日間ホテルに泊まっていたのに、浴室がきれいであることに今気づくのはおかしい。 そもそも1日でも入浴しなければ経験的に次の日は体も頭も痒くて仕方なくなるはずである(忙しい時に、たまに経験がある)。 もしかすると、何日も連続で不入浴生活を続けると感覚が麻痺してしまうのだろうかと考えたが、少なくとも2日目には痒くて仕方がなくなるはずであって、それに今まで気づかなかったのはおかしい。 すると、もしかしたら今までは無意識に入浴をしていて、浴室のきれいさに目を向ける暇(気持ち的な余裕)がなかったのかもしれない、と考えた。

しかしそれでもどこかがおかしい。水滴一つなかったというのが引っかかる。ホテルの従業員が掃除したのかもしれないが、夜入浴してからは自分はこの部屋にいたはずであるから、少なくともそれ以降は掃除していないはずである。それなら単に水滴が乾いたのかもしれない。それでも例えば石鹸の置き場所とか、排水溝への髪の毛の付着だとか、多少は汚れがあるはずである。

やはりどこかがおかしい。いくら疲れていたからと言って3回の入浴の記憶がすっぽり抜けることがあるだろうか。記憶力の悪い自分ならあり得ることだが、どうにも違和感がある。そもそも、思い返してみるとここ数日の記憶があやふやである。

そこで唐突にひらめきを覚えた。私はこれまで3日間を過ごしてきたと思っていたが、実は夢であったのだ!ということは、今日はまだ2日目の朝に違いない。

そこで目が覚めた。 起きて、会社に向かいながら、面白い夢を見たな、と考えていた。今まで、「夢の中で夢を見ていることに気づく」ことは何度もあったが、「夢の中で「今まで夢を見ていた」ことに気づく」という経験は(覚えている限り)なかった。「今まで夢を見ていた」ことに気づくということは、その時点で夢を見ていることに気づかないにも関わらず、その時点よりも前に夢を見ていたことに気づき、なおかつ、それが自明ではないきっかけで推論されるということである。夢の中で夢から覚める夢というのはあるが、それだと自明である。もう少し時間をおいてから夢であったことに気づくということである。

会社に向かう道程で、徐々に頭の中が整理されてくるにつれて、最初から存在していた違和感に少しずつ気づき始めた。例えば、私は社会人なのに修学旅行に行くのはおかしい。そもそも今日は12/24で修学旅行という感じでは(主観だが)あまりない。修学旅行でホテルのシングルルームに泊まるほど裕福ではないし、夢の中で止まっていた部屋は「過去の夢で」何度か止まったことのある、広い部屋であった。過去に泊まったことのあるホテルの部屋に、修学旅行でたまたまもう一度泊まることになることがあるだろうか。修学旅行には仕事という概念も休養という概念もない。私はシャワーを浴びるためにバスルームに向かったにもかかわらず、なぜか何もせずにベッドルームに戻ってきていた。

思い出しながら整理しているといくらでもおかしいところが見つかるのに、なかなか気づかなかった。それなのに浴室の違和感には妙に敏感で、面白い筋道で思考していたと感じる。

ちなみにこの記事で冒頭にいきなりオチを書かなかったのは、ちょっとトリック的にしようかな、と思ったからである。今回このような面白い夢を見たのはなぜだろう、と考えていたら、その答えはわからなかったが、夢の中に登場したある要素が、最近見直したアニメ作品の影響であることに気づいたのだが、それがどんな要素であったのかは、この記事を書いている間に忘れてしまった。