2023-02-23の周辺で歩く日記

もともと散歩が好きだったのだが、最近になって散歩の仕方にいくつかの変化があった。

一つは、歩く時間が伸びたことだ。散歩にかける時間の長さについて、以前は特にこだわりがなく、おそらく一回当たり数分から数十分くらいだった。最近は、一度の散歩に1時間くらいかけるようにしている。以前は、散歩は気分転換のためのものだったが、散歩自体が目的になってきたためである。このように歩く時間が伸びたことで、一日のスケジュールの組み方も変わった。1日あたり8000歩のウォーキングが健康に良いという噂もあるので、もっと伸ばしてもいいかもしれない。

もう一つの変化は、歩く経路を積極的に変更するようになったことだ。以前は、お気に入りの道を決めてそれ以外の道へと冒険することが、ほとんどなかった。これは「新しい土地に足を踏み出すのは、なんとなく勇気がいる」という心理による。今でも未知の土地に入ることには抵抗があるが、事前にGoogle Mapでしっかり予習してから散歩する方針で何度か挑戦していたら、気にならなくなってきた。他人から奇異の目で見られていないか、も気になっていたのだが、実際のところ、かなり変な人が歩いていたとしても、自分自身もそんなに気にしないし、他の人もそうだろう、と思えるようになった。最初の心理的抵抗を乗り越えることは難しかったが、その後は楽しく歩くことができている。考えのこういった変化があった影響で、積極的に未知の土地を歩くようになった。最近はむしろ、未知の土地を歩くことをノルマにしていたり、「このエリアの全ての道を〇月〇日までにコンプリートする」といった目標を立てたりしている。

散歩をしていて、特に面白いのは、入り組んだ住宅街であると思う。格子状になっている都会は、歩いていて迷わされる機会が少なくて、面白くない。これに対して、入り組んだ住宅街の散歩は迷路である。斜めの道や、曲がった道や、行き止まり達が、私を翻弄してくれる。ほどよく人の手が入った小山の散策路なども、時間を溶かすだけの価値がある。散歩に一日当たり2時間~3時間と溶かすのは、勿体ない、と感じてしまうのだが、これも一種の迷路だと思えば、悪くない。

ただ、心配なのは、自宅近くの主要な道をコンプリートしつつあることである。今はまだ良いが、現状のペースで進めば今年中には半径2.5km圏内くらいはコンプリートしてしまいそうだ。今の面白さと所要時間のバランスを維持するためには散歩の開始・終了地点と自宅との間を電車で移動しなくてはならず、金銭面のバランスがハタンする。歩くために電車に乗るとは、なんとも本末転倒である。