正方形の中に正方形を入れる

なんとなく疑問に思ったことについてメモ。

図1 正方形の中に正方形が2つ

正方形の中に(適当に2点で接するように)正方形(図1青)を置いた時、余ったスペースに正方形(図1橙)を置くことができそうである。この時に正方形橙はどのような決まり方になるだろうか。 (ここでは青の正方形を先に置いたが、逆に橙の正方形から置いても同じことである。)

図2 直角三角形の中に正方形

図2のように直角三角形の中に正方形を置く状況を考える。左下の直角三角形は全体と相似であり、この相似比を縮小率xと呼ぶことにする。直感的には、縮小率xは、aとbの比率だけから決定する。実際に計算してみると、

がわかる。このように三角形の中に正方形を入れる方法は、直角三角形に限定せず考えることができる(図3)

図3 より一般の状況

この時、縮小率は

とかける。

2つの正方形が頂点を共有する時はどうだろうか。

図4 頂点Pを共有

すなわち、外側の正方形にABCDの4点で接して、頂点Pを共有する状況(図4)である。 この時の各部分の長さは、2つの値xとtを用いて、図5のようにかける。

図5 結果

xは図2や図3と同じく、「縮小率」を表している。既に見たように、縮小率は線の角度だけで決まるため、左上の正方形に関しても右下の正方形に関しても縮小率は同じ値xになる。

正方形の共有する線分を延長した線が外側の正方形の頂点を通ることを示すことができる。2つの正方形が点Pを共有することと、このように外側の正方形の頂点を通ることは同値である。

外側の正方形の一辺を1とすると、tはxを用いて、

とかける。これはxが1/3以下の時に解を持つ。特にx=1/3の時は2つの正方形の大きさが等しくなり、辺を共有する。

図5のような図を描こうと思ったら、まず等比数列(x/t, x, xt)を作って、左辺と下辺に並べる(x>0, t>0)。正方形の大きさが自動で決まるため、正方形を描き、あとは頂点同士を結んでいけばよい。

元の問題(図1)は自由度が2あるのでもう少しややこしくなりそうである。もう少し調べてみたい気もするが、いったんここまで。