メジリンクで下図の形を考える。
この形はスリザーリンクの33と非常によく似た挙動を示すことがすぐにわかる。
メジリンクは部屋の形を色々と変えられるところが醍醐味なので、今回も少し変えてみる。
いわゆる「川」の形である。 もし、中央を貫くパスに線が通らないとすると、外側にループができるため、かなり特殊な例を除けば小ループ禁で内側を線が通るとわかる。とりもなおさず全パターンを列挙すると下図が得られる。
どの形も興味深いが、左下の構造に注目してみると、上下の中央から線が外に出ていく形になっている。スリザーリンクの33は上下の中央から線が出ていかないことが一つの特徴なので、これはメジリンク特有の挙動のようにも思える。
川を次々と並べていくと、中央の川は縦方向に貫く宿命にある。
なかなか遊べそうな形である。
川の高さが3以上になると、3列以上並べることはできなくなるが、2列の場合はやはり中央を貫こうとする性格になる。この形のポイントは、左右から挟んでいる図形の面積が、内部を貫いている線の長さと等しい点にある。 図8や図9のように多少くねくねと曲がった川でも同じ役割を果たす。
いわゆる「Snake」の形で、右に曲がる回数と左に曲がる回数が等しいと、辺の長さが保たれる。片方の端点が上向きならもう一方は下向きとなる。 これは、平面的で自己交差しない鉄道の線路の長さが、方角が変わらないなら左右で等しいという話と似ている。
上は単純な構成例だったが、他の構成も探してみる。貫きの線をデコボコさせてうまく面積を節約してやると、2x2を含む形も作ることができる(図10)。
図10の形を見ると、貫きの線が、下から入って右に抜けていることがわかる。川が延長できるという原理を思い出すと、本質的に方角の変化する川が作成できることがわかる。
川の延長に関して、もう一つ興味深いのは、川を連結/切断する操作である。
図12の状況は、二つの川を縦に連結した形とみなせると同時に、一つの川を途中で切断した形とも見ることができる。 連結とみた場合は個別の川の解析結果の組み合わせに過ぎないが、切断の場合はあまり自明とも言えない。 少し特殊な切断方法として、「たわむれんが」方式の切断を考えてみる(図13)
こうなると、もはや川の常識は通用しない。 図13に示しているのは線の引き方の例の一部である。
つかみどころがないように見えるが、少し考えると、T字の交点を必ず通過するということがわかる。 これを使って個数定理的な論理が使えるかもしれない。